ことりのかけら

発見したこと気づいたことを発信中~帰国生・凸凹発達の教育情報も~

Aさんの奥さんは「かなえさん」ではありません~帰国子女はここにつまずくのか~

海外在住していたころの写真にこんなものがありました。

もう10年以上前のものになると思います。

f:id:korasophie:20161211003905j:plain

娘が小学2年ごろ。毎週土曜日に「日本語補習校」と呼ばれるものに通っていました。『海外の現地校に通っていても、帰国した時勉強に困らないようにがんばろう教室』のようなものです。日本の子が1週間で学習する内容を、土曜日だけで勉強させるのです。子どもへの負担はかなり大きかったです。 比較的楽しんで通っている子もいたのですが、我が家の娘はしぶしぶ通っていたと思います。(休み時間は友達と楽しそうでしたが)

この写真の時点では、日本を離れてまだ2年なのですが、すでに語彙が少なくて困り始めていました。

どうしてこの写真を撮ったのか。 それは、「さえずる」がわからず、「こんなもの知らない!!!」と暴れたからだと思います。今は昔の話です、、記憶が遠い。 たぶん、負けず嫌いな私は、暴れられるだけでは癪なので記録にとっておいたのでしょう。毎日の日本語宿題バトルで疲れていたのは違いないです。

家庭内では日本語でも、親子で使う単語はそんなに多岐にわたっていません。(そこを気を付けて、素晴らしい教育をされているご家庭もあります。我が家はその点、かなりの落ちこぼれでした。。。)

「さえずる」のような普段家で使わないステキな単語や、「公民館」「歩道橋」など、海外にないものがテストに出るので閉口しました。 こういうものって、言葉で説明したり、インターネットで画像を見せてもピンとこないんですよね。 実際に公民館にいったり、歩道橋を渡ったりしないとダメなんです。

海外生活6年後。帰国した娘は中学生になっていました。

新しい生活のリズムもやっと取れてきたころ、当時中学生だった娘が言ったんです。

「Aさんの奥さんの名前って、かなえさんだよね。」

「??? かなえさんじゃないよ。 花子さんだよ。」

「そんなことない!!! 絶対かなえさん。」

 

皆さま、なぜ娘がAさんの奥さんの名前を「かなえさん」だと勘違いしたかわかりますか?

日本での生活の経験不足からくるものです。

正確に言えば、「かなえさん」ではなく「かないさん」と勘違いしたのです。

 

そう、おわかりですね。

Aさんは、いつも「うちの家内がね」と言っていたのです。

それを、

家内 ➡ かなえ

と、変換させていた娘なのでした。

金スマ「発達障害」頑張りすぎることの代償

12月2日の「金曜日のスマたちへ」で「発達障害」が取りあげられ、栗原類(ファッションモデル、俳優)さんと野田あすかさん(ピアニスト)の2人が紹介されました。

 

栗原さんは、テレビでよく拝見するあの独特のモードで、幼少期から今までの軌跡の話をされました。 社会生活について、お母さんが何度も息子さんができるように導いたところがクローズアップされていました。

f:id:korasophie:20161210163316j:plain

野田あすかさんは、広汎性発達障害を持つピアニストです。

大学に進学するも、二次障害に苦しんで、その時に初めて自分が発達障害(自閉症スペクトラム)だとわかったそうです。「のだめカンタービレ」の「のだめ」の演技のモデルという情報もあるようです。(調べてみたのですが、確かかどうかわかりません。)
普段は、とてもかわいらしい幼い雰囲気のふるまいだったり話し方をされる方です。

しかし、ピアノの前に座るとすべてが一変します。 心の内をすべてピアノに託して表現しているように思いました。 二次障害で、足にも障害が残り歩行には杖を使っておられました。リサイタルではピアノの場所にいくまで車いすを使用されていました。 

ご飯を食べる以外は一日中ピアノを弾いているときもあるくらいの「努力家」。作曲の分野でも才能を開花させています。学生時代は心に傷を負うことばかりだったそうですが、この番組で放送されているときに映っていたあすかさんは「笑顔」の素敵な方でした。 

この番組で、今回私が一番印象に残ったのは、あすかさんの見せた2つの顔です。「ピアノの先生の時の顔」そして「レッスン後の顔」。

番組ではあすかさんが子どもたちにピアノを教えている場面が流されました。 
子どもが理解しやすいように、音楽理論をかみ砕いて「クイズ形式」にしていたり、運指を教えるためにそのための学習教材を手作りしていました。アイデア満載の教え方で子どもたちも楽しそうに学んでいて素晴らしいと感じました。

なにより目を疑ったのは、彼女が教えているときの「動作」「所作」「声」「しゃべり方」です。それまでとはすべてが、がらっと変わっていたのです。インタビューで幼くかわいらしくしゃべっていた声やしぐさは、全くありませんでした。 どこから見ても、頼れるしっかりした「ピアノの先生」でした。

レッスンが終わり子どもたちが帰った後。

あすかさんの様子が変わります。そのまま倒れ込むように部屋へ。部屋の床に倒れ込み寝込んでしまいました。

社会に合わせようとして一生懸命に頑張って作った先生の「顔」。その「顔」を持続させるのは、短い時間が限界だそうです。

しっかりした自分を短時間保つ、そのことで体が悲鳴をあげるのです。

「疲れ果てて倒れ込み寝込む」のです。

これが、社会にあわせる「代償のようなもの」かもしれないと思いました。


この姿から、あすかさんのような特性がある人たちの困っているところを学んだ気がしました。
親や教師は、苦手だからできるように教える、練習させる。

するとできるようになるかもしれない。
でも、それはできるようになるだけで、本人にとって「大丈夫」になるのではないのかもしれない。その子の望むものではないのかもしれない。

これまでの自分の子育てを思うとき、一生懸命にしてきたけれど、詰め込めすぎてはいなかったのか、反省することが多々あります。

人それぞれの特性に合わせて、「その人らしく」過ごせるように、丁寧にその道を見つけていく必要があるのだとおもいました。

難しいです。

(番組によると、あすかさんは今は子どもたちに教えていないそうです。演奏会で忙しいのかもしれません)

===============

ここまで読んでくださりありがとうございました。

 

korasophie.hatenablog.com

korasophie.hatenablog.com

korasophie.hatenablog.com

korasophie.hatenablog.com

【びっくり】グリーンハウスの中の家「ネイチャーハウス」

寒くなりましたね。
ことり家は、生涯「旅人」的に過ごすつもりなので、持ち家をする可能性は低いです。しかし、いろいろな家を見て「ここに住んだらどんなだろう」という妄想を膨らませるのは好きです。
寒い季節。

太陽エネルギーを有効に使った羨ましくなるような家を見つけたので紹介したいと思います。

www.youtube.com

年中野菜を育てる『グリーンハウス」ってありますよね。
そのグリーン・ハウスの中に建てられた家です。

スウェーデンの建築家Bengt Warneが1990年代に考案した家だそうです。「ナチュラルハウス」「ネイチャーハウス」などと呼ばれています。

動画をみるとわかりますが、普通の家(サマーハウス:避暑用の家)の周りに大きなガラスのバリアーがあるという感じでしょうか。

映像を見ればどういうことがわかると思いますので、興味のある方はどうぞご覧ください。

【ピックアップしてみたポイント】

  • 壁には、オイルを塗るだけ 
  • 風も雨もあたらないから、保温材,防熱材が要らない
  • 窓は、気温によって開閉する
  • 夏は、窓を全開にして風を通す
  • 太陽エネルギーを使用するのでエネルギーの節約になる
  • スウェーデンは1月末には、-2℃になる(その時この家の上の階は15~20℃)
  • 屋根はなくテラスにしている
  • 屋上は、遊び場にしている(3:46)
  • 4mmの一般のセキュリティー・ガラスを使用(7:45)
  • 頭から上にあるガラスは割れた場合粉々になるものを使。(8:10)
  • 8000ユーロで建築(このビデオ撮影時の10年前に建てられた)
  • 地下に雨をためるタンクがあり、木々の水やりにつかっている(9:02)
  • 家庭専用のナチュラル下水道システム(9:25)
  • 家の外に池(下水がたまる)があり、そこの水質を定期的に調べている(13:50)その水は絶対に飲まない。 E.coli(大腸菌)は検出されるが、危険な値ではない。
  • 生ごみ等のごみは、再利用するけれど、食べるものの栽培につかうものと、その他(土にかえすもの)は別々にしている(15:00)
  • トマトの栽培をしていて、子どもと一緒に窓からトマトが見えるのを楽しんでいる(15:54)
  • 1年中、暖房を使わないわけではない
  • ストーブも使用するし、防寒用の服も着る
  • 暖房期間は短くなっている(一般のスウェーデン家庭の暖房使用は、9月~5月で、この家庭の暖房使用期間は10月~3月)(17:00)

「自然」というのがコンセプトなので、基本的に自然が好きで土いじりが好きでないと住めない家でしょうね。 冬、外がマイナスの時に、この中に入ったらどんな感じなのかとても興味があります。 

f:id:korasophie:20161210110918p:plain

==============

ここまで読んでくださりありがとうございました。