ことりのかけら

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より目ができない子が片目で本を読んでいた理由~輻輳不全のビジョントレーニング~

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こんにちは。 ことりです。

部屋の片づけをしていたら、紙きれが出てきました。

はがき大の紙に線が書いてあります。

これは、わが子が小学生の時に使っていた紙で、目の訓練(ビジョントレーニング)の道具です。

どうして、ビジョントレーニング(視能訓練)を受けることになったのか?

ある時、ひょんなことから、「目の動き(追視:眼球運動)がぎこちないね。」と指摘されました。

目の動きが悪いと、学校生活の中で、板書(黒板の文字をみて書き写す)時などに、困るようです。 『遠くを見る』→『近くを見る』→『遠くを見る』・・・をすると、人の数倍疲れてしまうのだそうです。

そして、加えて、時々ものが二重に見えていることもわかりました。

これは、輻輳不全(より目をするのが難しい)という状態だそうです。 目の訓練(ビジョントレーニング)を薦められました。

トレーニングの内容は?

動いているものを目だけで追う練習や、『より目』をする練習を毎日しました。

  • 棒の先に小さな飾りをつけて、それをゆっくり動かす。子どもは、頭を動かさないでめだけでその飾りを目で追う。
  • 線を書いた紙を目の前に持ってきて、遠くの点から、少しずつ近くの点に焦点をあてるようにする。

この2つの、練習を5分から10分毎日行いました。

  • 眼鏡も作りました。2重に見えないようにする眼鏡です。わが子の場合は、眼鏡なしでも本を読んでいたので(「一つの目だけで読んでいますよ。」と言われました。)本人が『眼鏡をかけたい』と言う時だけかければよいとの指示でした。

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左目ように『プリズムレンズ』が入ってます。これによって、弱い目の動きの補助をします。

輻輳不全かな?と思った時のチェック項目

こどもの場合、自分と同じように周りの人も見えていると思っているため、「ものが二つに見える、、、。」という訴えはしないことが多いそうです。そのため、発見が遅くなりがちです。

我が家の場合、本人は本が好きで読んでいましたので、二重に見えているとは思ってもみませんでした。追視が苦手なことも、指摘されるまで考えたこともなかったです。

思い返すと、横を向きながら本を読んだりしていました。片目で読んでいたのだと思います。

【チェック項目】

  • 読む力が弱い

  • 姿勢が悪い(机に向かっているとき)

  • 読み・書きするとき片目をおおう

  • 本に異常に顔を近づけている

  • 読んだり書いたりしたあと、とても疲れる

  • 集中して読めない、キョロキョロする

  • 読み書きをしたがらない

  • 字が汚い

  • 運動が苦手

ビジョン・トレーニングその後

わが子がこのトレーニングをしていたのは、5年ほど前です。期間は半年間ほどです。

転居したため、同じ専門家(視能訓練士)にその後のフォローアップをしてもらえていませんが、トレーニング終了時には「OK」と言われました。「時々、思い出して練習してみてください、と。

現在は、眼鏡使用ナシ、トレーニングもしていません。 見え方は、まだ周りの子と同じではないかもしれません。板書も得意ではないと思います。 読書は好きですが、運動は苦手です。

学校での生活になにか違和感がありそうな時、目の問題もチェックしてあげられると安心かな、と思います。

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