海外在住していたころの写真にこんなものがありました。
もう10年以上前のものになると思います。
娘が小学2年ごろ。毎週土曜日に「日本語補習校」と呼ばれるものに通っていました。『海外の現地校に通っていても、帰国した時勉強に困らないようにがんばろう教室』のようなものです。日本の子が1週間で学習する内容を、土曜日だけで勉強させるのです。子どもへの負担はかなり大きかったです。 比較的楽しんで通っている子もいたのですが、我が家の娘はしぶしぶ通っていたと思います。(休み時間は友達と楽しそうでしたが)
この写真の時点では、日本を離れてまだ2年なのですが、すでに語彙が少なくて困り始めていました。
どうしてこの写真を撮ったのか。 それは、「さえずる」がわからず、「こんなもの知らない!!!」と暴れたからだと思います。今は昔の話です、、記憶が遠い。 たぶん、負けず嫌いな私は、暴れられるだけでは癪なので記録にとっておいたのでしょう。毎日の日本語宿題バトルで疲れていたのは違いないです。
家庭内では日本語でも、親子で使う単語はそんなに多岐にわたっていません。(そこを気を付けて、素晴らしい教育をされているご家庭もあります。我が家はその点、かなりの落ちこぼれでした。。。)
「さえずる」のような普段家で使わないステキな単語や、「公民館」「歩道橋」など、海外にないものがテストに出るので閉口しました。 こういうものって、言葉で説明したり、インターネットで画像を見せてもピンとこないんですよね。 実際に公民館にいったり、歩道橋を渡ったりしないとダメなんです。
海外生活6年後。帰国した娘は中学生になっていました。
新しい生活のリズムもやっと取れてきたころ、当時中学生だった娘が言ったんです。
「Aさんの奥さんの名前って、かなえさんだよね。」
「??? かなえさんじゃないよ。 花子さんだよ。」
「そんなことない!!! 絶対かなえさん。」
皆さま、なぜ娘がAさんの奥さんの名前を「かなえさん」だと勘違いしたかわかりますか?
日本での生活の経験不足からくるものです。
正確に言えば、「かなえさん」ではなく「かないさん」と勘違いしたのです。
そう、おわかりですね。
Aさんは、いつも「うちの家内がね」と言っていたのです。
それを、
家内 ➡ かなえ
と、変換させていた娘なのでした。