ことりのかけら

発見したこと気づいたことを発信中~帰国生・凸凹発達の教育情報も~

ドラマ「逃げ恥」の帰国子女描写が現実的で新鮮です

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TBSテレビ連続ドラマの「逃げるは恥だが役に立つ」を娘に絶対に見てと言われみています。楽しいですね。新垣結衣さんのみくりは可愛いですし、星野源さんの平匡さんも応援したくなるキャラです。 こんな設定も展開も実際にはないよ!とツッコミたいですが、ドラマ、漫画などは、(もしこんなだったらどうだろう)と想像の世界を書くから面白いものですからね。

先日の第7話で、印象的な会話がありました。

みくりのおばの土屋百合(石田ゆり子さん)の部下は、堀内柚(山賀琴子さん)。堀内は、『隠れ帰国子女』という設定になっています。

この第7話で、彼女が帰国子女であることをカミングアウトしました。その時のセリフが、帰国子女の現状を訴えているのです。

一般に帰国子女というと、英語ができるからいいね、羨ましい。 外国に住んだことがあって、別世界の人。 バタ臭くて軽くて空気を読まない。というように表現されることが多いです。

それとは、一線を画した書き方だったので、好感をもちました。 以下に書き留めてみました。 彼女のセリフを太字にしています。

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(会社の休憩室?)

堀内 柚(百合の部下): 要するに暇なんですよ。誰が誰と恋愛したって、いいじゃないですか。

百合: あ、いや、してないけどね。

堀内 柚: 人の事ああだこうだ。そんな暇があったら 土屋さんの半分も仕事すればいいのに。

百合: あなた今、多数を敵に回したわよ。

堀内 柚: 本当のこと言っただけです。

百合: 本当のことが摩擦を起こす場合もね。

堀内 柚: だから日本は嫌いなんです。 アメリカも嫌いだけど。

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みくりの部屋 (みくりと百合が話している)

みくり: 帰国子女?

百合: 『隠れ帰国子女』だったの。

みくり: 隠す必要あるの?

百合: それ、聞いたらさあ、、、。

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(飲み屋で百合、成田、堀内が話している)

堀内 柚: すぐ言われるんです。あの子は帰国子女だから変わってるって。それで文句言うと、「嫌ならアメリカ帰れ。」って。向こうにいた頃は、「日本人は、日本に帰れ。」って言われてました。

成田 凌(百合の部下): どっちにいっても「マイノリティー」か。

堀内 柚: 二か国語できるって言っても英語は南部なまりだし、日本語は文章書くの苦手だし。

百合: ねえ、それを先に言ってよ。てっきりやる気のない若者かと思っちゃったわよ。
堀内 柚: だって、帰国子女でもきれいな文章を書く人はたくさんいるから、それを言い訳にはしたくなかったんです。

成田 凌: こいつすげーわ。これから応援する。バカだと思っててごめん。

堀内 柚: なにげにひどいんだけど。

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百合: (みくりに向かって)手はかかるけど二人ともいい子だなって思っちゃった。

 

英語の現地なまりのこと(この場合は南部)は、帰国の人たちの中でもいろいろ話題になるところです。 また、日本語の文章力に劣等感があるというところも、実際によく聞く話です。 文章力は、それほど苦にならないで上達する子と、長い間苦労する子と極端に分かれる印象があります。 どうしてなんでしょう。 人それぞれの特性によるのでしょうね。