ことりのかけら

発見したこと気づいたことを発信中~帰国生・凸凹発達の教育情報も~

朝ドラ「べっぴんさん」の凹凸発達くん~喜代さんの素敵な言葉~

毎朝、NHKの朝ドラを見てから出勤しています。

『ここが面白い、ここはもっと変えたほうがいい、この俳優さんはすごい。』など視聴者の一人として言いたい放題。

現在放送中の「べっぴんさん」。ツッコミどころは、あちらこちらにありますが、次はどんな展開になるのかな、と楽しんでみています。(事実にもとづいた脚本でしょうから、大まかなゴールはわかっているので、見ていて安心。)

主人公すみれの親友で一緒に子供服「キアリス」をやっている良子ちゃんには、息子の龍一くんがいます。 この子が「育てにくい子」として描かれています。 ADHDっぽい。凹凸発達くんではないかと思われます。龍一くんの抱える発達障害らしき特性を見ていると、この子のことだけで1つの話が書けるのではないかと思われるほどです。

持っている特性は真反対ですが、同じように凹凸発達の子どもの親として、このドラマで龍一君がどう扱われるのかとても興味深く見ています。今日の放送(12月7日 第47話)で、龍一くんの扱いについてスポットが当たりました。

凹凸発達ちゃんたちが、何をおいても必要なもの。それを、お手伝い(もと女中頭)の喜代さんがまるで、なんにも難しくない当たり前のことですよとでも言うように、話す場面があります。愛情いっぱいに育てること、ていねいに手をかけて育てること。多くの人で一緒に関わること。 

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セリフを以下にかき出してみました。

 父親の勝二さんが悩んですみれの家に現れます。 

【場面:すみれの家 坂東家】

紀夫: ただいま。

すみれ: おかえりなさい。

紀夫: お客さんも一緒や。

喜代: まあまあ、良子さんのご主人やないですか。

勝二(良子の夫):夜分遅くにすんません。
(さくらを見ながら)ええ子やなあ、おとなしゅうて。

すみれ: あの、良子ちゃん、どうかしたんですか?

勝二: ええ、子育てで悩んでるようで。自分でもどうにかせな思うんですけど、なかなか。龍一は、やんちゃな男の子いう一言やすまないんです。言うことは聞かんし、物は投げたり保育所も断られたとか。 怒ってもあかん。なだめてもあかん。 言い聞かせよう思ても、聞いてくれへんて。 聞けば、お店でも迷惑かけたとか。追い詰められているようで、このままでは、、、。

喜代: 手のかかる子は、、、ええ悪いやなくて、、、人の何倍も手のかかる子は おるんです。

勝二: どないしたら、よろしいやろか?


喜代: 何倍も、手をかけてあげたらええんです。 周りに何人もおとながおるでしょ? 誰が親や、、、やなくて、、、みんなで育てるんです。

(うなずく 勝二とすみれ)

【場面:キアリスの店】

(龍一が走ってお店に入ってくる)
龍一: 武ちゃーーーん。

(すみれが、良子を連れて入ってくる)
君枝: 良子ちゃん。

すみれ: 君ちゃん、明美さん、あのね。武ちゃん、あのね。龍ちゃん、元気すぎて良子ちゃん一人やと大変やと思う。もちろん、私一人でも大変。君ちゃん一人でも大変。明美さん一人でも大変。武ちゃん一人でも大変。だから、みーんなで手をかけていこう。そういう子はきっと、人の何倍も幸せになるんやないかな?

 喜代さんのような方が周りにいると、子育てがしやすいだろうなと思います。問題行動をみると、誰の子? どんな育て方してるの? 親はもっとちゃんとしてくれ、と親が責められることが多いと思います。 実際に責められるような子育てをやっている人もいるのですが、そうでない人もいます。 

どちらのタイプの親の子どもだとしても、その子に「丁寧な子育て」が必要なことは同じだ思います。

手のかかる子は、、、ええ悪いやなくて、、、人の何倍も手のかかる子は おるんです。 

このことが、そうそう、誰がどうしたじゃなくて、「おるんです。」で納得して自分の中に落とせたら、次のステップにいけるのかなあ、と思ったりしています。

受験一人旅の考察~一人旅に役立ったもの~

受験生の一人旅を決めた理由

受験シーズンですね。

先日、記事の中で娘の受験一人旅について書きました。一人で行かせるかについては、かなり夫婦で話し合い、娘もいれて親子三人でも話し合いました。当日の受験内容も考慮し、今回我が家の場合は、「一人で頑張ってきなさい」という結論を出しました。 経済的なことも大きいです。交通費+滞在費をとっても、1人分と2人分では大きな違いです。

 私が受験生だった頃、友達は男子女子関係なく基本的に一人で受験していた記憶があります。しかし、今はたぶんそうではありません。むしろ親同伴が普通なのだと感じています。例えば、大学説明会やオープンキャンパスには、親がついていくのは全く珍しいことではありません。私も参加したことがありますが、親用のプログラムが用意されている学校ばかりでした。一人で来ている子が目立つほどでした。(これは、大学によって違うのかもしれません。我が家が見学した大学は、地域性が低く全国から学生があつまるタイプの大学だったからかもしれません。)お金を出すのは基本的に親。だとすれば親に気に入ってもらわなければ話になりませんから、親のプログラムを用意していて当たり前なのかもしれません。

「一人で行く」同級生の反応は?

実は、娘が高校の同級生に「一人で行くんだ」と告げたとき、「ええええ??可哀想!!!どうして?」という反応をされたと言っていました。 

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受験日前日、最寄りのホテルまで移動しました

試験の前日。 娘は高校の授業が終わってから、新幹線へ。在来線を乗り継いで大学がある街の近くのホテルに向かいました。 滞在するホテルは、いつも我が家が使うだろうホテルよりランクを上にしました。 駅からすぐ近くの受験生対応をしているホテルです。高校の授業が終わってから新幹線に乗り込んだため、到着が日没後になってしまいます。なるべく荷物をもってウロウロしなくてよいように駅直結のホテルを選びました。 娘は快適に前日の夜を過ごしたようです。 

受験当日ホテルから大学へ

受験日当日の朝、スーツケースをもって大学へ。 この恰好、かなり目立ったと思います。 制服を来た子がスーツケースをもって郊外の道路を歩いている姿、目立つつと思います。スーツケースの色も派手でしたし。実は、ホテルからスーツケースを宅配便で送ることも考えたのですが、(試験が終わったら普段着に着替えて帰路につきたい)とのことで、洋服が入ったスーツケースをコロコロしながら、試験会場へ。

大学の担当の方に「このスーツケースどこに置いておいたらいいですか?」と聞くと、「ご家族の方に預けてください」との返事。 「一人で来たんですけど。」と答えると一瞬「えっ」と戸惑われたとのこと。 両親と来ている子もいて、娘は娘で驚きだったようです。  

試験後帰路へ

なんとか無事に試験が終わり、大学のトイレで私服に着替えて、電車を乗り継ぎその日の夜に自宅に帰ってきました。 

「自分一人でできた」という大きな自信になったようです。

一人受験がおすすめ、というわけではありません

今回、我が家は子ども一人で受験させましたが、皆さんにそれをお勧めするというわけではなりません。 子どもそれぞれ性格も違うし、受験の内容も違うので前日の準備の内容も変わります。 今回、我が家はこうでしたよ。という報告をさせていただいたのみです。

一人受験するとき役立ったもの

最後に交通機関を使う時に、準備しておいてよかったものは、『交通系ICカード』です。 ICOCA、Suica、PiTaPaなどです。 娘は普段、ICOCAの定期を使って通学しています。ですので、ICOCAに現金チャージして受験する町でも使える状態にしました。

よく知らない場所で、受験。 乗る電車を間違えたりして、「切符を買いなおし」という場合が考えられました。 普段なら「それも勉強」で済ませるのですが、大学受験日にオロオロするのは心臓に悪いかな、とここは甘やかしました。 ICOCAにチャージしておけば、駅で「ピッ」とするだけ。 実際、今回このカードとスマホのアプリ(乗り換え案内など)があることで、かなり助けらたと思います。

また、どこでどう乗り継ぐか、など事前にシミュレーションはしておく方がいいと思います。 

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ここまで読んでくださりありがとうございました。 

www.kotorino-kakera.com

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スペクトラムっ子の感性〜難解でたぶん本当はシンプル〜

テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」の最近のストーリーには、心揺さぶる「泣ける」話があるようです。それは、髙橋幹子さんという脚本家さんが担当される回。11月に放送された第1078話「さくら家のお医者さん」の回は、まる子のおばあちゃんに脚光をあてた話の展開となりました。なんでも直せるおばあちゃん、「でも直す前にすることがあるよ」とまる子に教えるストーリーのようです。 髙橋さんの脚本は脇役をキラッとさせるものが多いそうです。

 

ある日の夕食時。
この話を知り、「すごく残念!!!!!観ればよかった。。。」と後悔する私と娘。

それを聞いた息子が言いました。

 

「僕、それ見てたけど、雰囲気がいつもと違ってナニコレ?と思ってテレビを消した。」

 

「…………」(私と娘)

なるほどね、、、。

息子の感覚は多数の人とひと味違うのです。

 

幼児〜低学年の頃の彼は、こんな感じでした。
「はらぺこあおむし」(エリック・カールの絵本)で、あおむしのお腹が痛くなるページは絶対に開きませんでした。
ドラえもんで、のび太がお母さんに怒鳴られる場面は、ページを糊づけしていてある日気づいてビックリ。

そんな息子なので、「人の感情を揺さぶろう」という意図が感じられる場面は避けているようです。 人が失敗する場面も大の苦手のようです。

息子には、多くの人は「人が悩んだり泣いたりしながら頑張る様子」を見ることに意義を見出すのだと説明しました。
彼は、「そういう人が多いのはわかったけど、僕は違う」と。
逆にそういう場面を見ると我慢できないほどに「不安」になるのです。

こんなスペクトラムっ子(※)は、どういう話なら食いつくのでしょう。
コメディ、又はノンフィクションといったところか。

 

大体の創作物は、人が失敗したり泣いたり悩んだりしますよね。

現在の息子のブームは三国志。
三国志だって、人が失敗したり泣いたりしてるんではないだろうか。
(すみません。勉強不足で内容をよく把握しておりません)

 よくわかりませんが、こんな感じ中学生の息子と日々を過ごしています。

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※スペクトラムっ子: 自閉症スペクトラムの特性を持つ彼をそう呼んでいます。