駄々っ子を街で見かけることはありませんか?
通勤で毎日電車に乗っています。
帰宅時は、子連れの親子をよく見かけます。
いろいろな子がいますよね。静かに待てる子、ぐずる子、暴れる子。
今日、お母さんと3歳くらいの子どものがホームで電車を待っていました。子供は待てないようでした。足をバタバタしたり、駄々をこねたり、しまいにはホームに寝転んでいました。
お母さんが子供を起こそうとしますが、子どもは余計に抵抗してべったり地べたに寝そべります。
遠くから見ていたので会話の中身は聞こえません。でも、扱いにくい子のようでした。 お母さんが困っているのは、遠くからでもわかりました。
電車にのってからも、その子はぐずり続けていました。お母さんは、注意したり、なだめたり、いろいろ試していたようでしたが、子どものぐずりは電車の中でもかなり目立っていました。そして、彼らの降車駅がきて、降りていきました。
この親子を見て、私は自分の経験を思い出しました。
その時、私には素敵な助け主が現れたのです。
泣いて暴れる娘に困り果てていた時、見ず知らずの人が、、、。
娘は、小さなころから意思が強くて「母親に思い通りに動かされる」雰囲気を感知すると全身で抵抗してくる子どもでした。
娘が3歳くらいの頃、私と二人で大きなショッピングモールの中を歩いていました。次の用事があるので、もう少ししたらこのショッピングモールを出て、車に乗って帰る予定でした。娘にもそのことを伝えていました。「噴水のところまで歩いたら、車に乗って帰るよ。」「うん。」
噴水の近くでそれは起こりました。娘がぐずり始めたのです。
次の用事があった私は、もうすぐ帰る約束はしていたこと、娘も「うん」と承知していたことを説明します。しかし、納得できないようで、彼女の怒りが燃え始めます。こういう展開になってくると、収まるまで時間がかかるのでした。私は急いでいるし、ショッピングモールに来ている周りのお客さんの視線も感じるし、早くこの子を車に連れていきたくて仕方がありません。
こうなると、彼女はもっと抵抗を強めます。
床上の人になりました。
帰りたくない気持ちはわかるけど、今は帰らなくてはいけない、と説明しました。失敗。
家に帰って楽しいことをする、と説明しました。失敗。
まったく違う話題で気をそらそうとしました。失敗。
そのまま、強硬手段で抱っこしてしまおうと試みました。失敗。
(こういう時って、子どもは『骨なし人間』のようになりませんか?つかみどころがなくなって、腕のあいだからスルンと抜けてしまって、抱っこできないんです。)
私が気にしていたのは通りすがりの人たちの視線でした。私の背中にささってくる気がする、娘にも。娘は、周囲を気にしている私の態度も気に入らなかったと思います。(私だけをを見て!)という感じでしたから。
どうしようと、途方に暮れ始めた時です。
トントン。
私の肩を誰かがたたきました。
一人のおばあさんでした。
彼女が言ったんです。
「ママ、大変ね。 あのね、私の息子もあなたの子とそっくりのことをして、私を困らせていたのよ。 でもね、あなた。大丈夫よ!! その子はどうなったと思う? 今は、立派な弁護士よ! あなたの子もだいじょうぶ。 あなたも元気出してね。」二コリ。
周りの人が、笑っていました。
私は、周りの視線の一つにこんな暖かいもがあったのだ知り、肩の力が一気に抜けた気分でした。
娘はそのおばあさんに、「よしよし」されて、車に乗って帰る気になったようでした。
(本人に当時のことを聞いてみると、「どうして、子どものころあんなに怒ってたのかなぁ。。」と。のんきな回答です。この日のことは覚えていませんが、それからも何度も泣きわめいたことは覚えているようです。爆。)
娘は、現在高校生。
今のところ、弁護士になる予定はありません。笑。
地べたに寝転んで泣きわめいている子に、「こんな立派な高校生になるんですよ」というような素晴らしい高校生か?と言うと、、、違います。残念ながら。涙。
でも、もう床に寝そべって泣きわめくことはしませんよ。笑。
いま、大変なお母さん。それがずっと続くように感じるかもしれません。でも、終わりがきます。もうすこし、どうか頑張ってくださいね。
周りで見ている私たち。未来の「大人たち」を温かい目でみられるようになれればいいな、と思います。